Apollo Twinで宅録! 〜これ一台でどこまでできる?〜

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  1. 紹介記事
  2. 本体とソフトウェアの使い方
  3. 収録方法・プラグインについて ←現在の記事
  4. ベース・ドラムの収録
  5. アコースティックギターの収録
  6. ミックスしてみる

Apollo Twinは、オーディオインターフェイスと、UADプラグインによるエフェクト機能を使うことができる、コンパクトながら強力なレコーディングツールです。

収録にあたって私が気づいたこと、バンドルされているプラグインの中でおすすめなもの、そして、Apolloだけを使ってどのくらいのクオリティのミックスができるのか、簡単なサンプル音源を作成して検証してみます。

UNIVERSAL AUDIO ( ユニバーサルオーディオ ) / APOLLO TWIN MKII DUO

デスクトップタイプオーディオインターフェイスに、UAD-2プラグインがリアルタイムで動作するDSPシステムが合体したAPOLLO TWINの次世代モデル。サウンドハウスについては解説記事をご覧ください。
オススメ

ApolloTwinを使った収録について

掛け録り以外のUADプラグインを使った時のDAW上の音は、エフェクトをモデリングする過程で音に遅延(レイテンシー)が生じます。

UAD Control PanelのSystem infoを見ると、どのくらいのレイテンシーが発生するのかを見ることができます。

私の環境では2112 samples、サンプリング周波数44.1kHzだと48ms近くなってしまい、エフェクトがかかっているトラックだけが遅れて聞こえてしまいます。

44.1kHz時のレイテンシー
44.1kHz時のレイテンシー

48msはちょっときついですよね。

一方、サンプリング周波数を88.2kHzに変更するとレイテンシーが半分に抑えられています。

88.2kHz時のレイテンシー
88.2kHz時のレイテンシー

サンプリング周波数に比例してエフェクト使用時の遅れは少なくなっていきます。

よって本機を使用する場合、収録するサンプリングレートは、パソコンのスペックが許すかぎり最大にしてください。また、完パケ時のサンプリングレートの整数倍にしておくと、ダウンサンプリング時に音質変化が少なくなります。

例:44.1kHzの場合…88.2 or 176.4kHz、48kHzの場合…96 or 192kHz

後からサンプリングレートを変更することもできなくはないですが面倒なので、プロジェクト作成時にきちんと設定しておいた方がいいでしょう。

CDの場合は44.1kHz、動画などは48kHzの場合が多いです。ご自身の環境をご確認ください。

無料で使えるDAW「LUNA」について

Apolloのユーザーであれば「LUNA」というDAWを無料で使うことができます。

ApolloやUADプラグインを使うことに最適化されているようなので、すでにDAWを持っている人も試してみる価値がありそうです。

UADプラグインについて

Apollo Twinで使用できるDSPプラグイン「UAD」

Apollo本体のプロセッサーを使うことで、低レイテンシーで高品質なエフェクトを実現できるものです。ヴィンテージの名機をシミュレートしていて、機材を購入しなくても高品質な音作りが可能になります。

購入した段階で、かなりの種類のプラグインが付属しています。歴史的な名機をモデリングしたもので、とても実用性の高いものばかりです。

有料プラグインは往年の名機ばかりでどれも魅力的ですが、付属のものだけでもかなり良い感じのミックスをすることができます。

私がよく使うプラグインについて簡単に紹介していきます。

Teletronix LA-2A

LA-2Aプラグインのインターフェイス
LA-2Aプラグインのインターフェイス

音を処理する部分に、フォトカプラという発光素子を使用しているためオプト式と呼ばれているコンプレッサー。オリジナルのアンプ部分は真空管式。

アタックやリリースは遅い。そのあたりの挙動を全てフォトカプラの特性に任せているため調整できないのが特徴。

ドラムのような立ち上がりの速いものに直接かけるのには向かないが、深くかけても音が破綻しにくいのでトータルコンプやボーカルなどに向いている。

リミットモードでゲインリダクションを0にして、欲しいだけゲインを上げると、ピーク成分がきれいに無くなります。

Universal Audio 1176

1176LNのインターフェイス
1176LNのインターフェイス

このコンプレッサーはスレッショルドが固定になっていて、インプットとアウトプットを調整することでコンプのかかりを調整します。

FETタイプのためアタックの値を非常に小さくできるのでドラムやベースほか、万能コンプとして非常に使いやすいです。

Pultec EQ

PultecEQのインターフェイス
PultecEQのインターフェイス

掛かり心地が自然なパラメトリックEQ。オリジナルはアンプ部分が真空管動作。

特徴的なインターフェイスで、どれがなんのつまみか一見してわかりにくい。各ノブの説明については以下のサイトがとても丁寧に説明してくれています。

アンプ部分の真空管動作部分をシミュレートしているためか、全てのつまみを0にしていても軽くエフェクトがかかった状態になる。

いわゆる「通しただけで音が太くなる」系のエフェクター。

もはやデフォルトにしてもいいのでは?と言うくらい万能な使い勝手の良いEQです。

RealVerbPro

Realverb Proのインターフェイス
Realverb Proのインターフェイス

インパルスレスポンスデータを使用した、高品質なリバーブプラグインです。同社のDreamVerbは定番ともいえる評価の高いプラグインですが、RealVerb Proも設定は簡素ながら高品質なエフェクトをかけることができます。

ルームシミュレートができるMorphingモードと、マニュアルモードの2通りの方法で好きな反響を設定することができます。

Ampeg SVT-VR

Ampeg SVT-VRのインターフェイス
Ampeg SVT-VRのインターフェイス

Ampegのベースアンプ「SVT」のシミュレーター。

チューブアンプ特有の倍音豊かでローミッドがしっかりした音をエミュレートしてくれます。

Consoleアプリを使ってライン入力に掛け録りすることで、アンプを通したレコーディング環境を再現できます。

MARSHALL PREXI Classic

こちらはギターアンプ Marshallの「Prexi」を再現したプラグイン。

エレキギターの収録時などに重宝するかと思います。

その他

その他、様々なプラグインがバンドルされています。どれも強力で、収録時に重宝するものばかりです。

Pultec EQとTeletronix LA-2Aの二つ。これと1176LN、RealVerbProがあれば大抵のことは間に合うので重宝しています。

サンプル音源

今回作成する楽曲の仮音がこちらになります。

仮音

シーケンサーのパターンを使って作成した、1分程度の簡単な曲になります。

再生音はSC-8820というRolandのシンセサイザーを使用しています。

トラック構成は以下のようになります。

  • 主メロ…このまま使用
  • ギター…アコースティックギターをマイクで収録
  • ベース…エレキベースをライン入力で収録
  • ドラム…MT Power Kitというフリーの音源を使用

例として今回作成する楽曲のリード部分をUADプラグインで音作りしてみます。今回ミックスする音源の主旋律のフレーズに、UADプラグインを使います。

使用するのはPultec EQとTeletronix LA-2A

こもった感じの音だったので、イコライジングしてすっきりさせながらコンプでダイナミクスを抑えます。

設定は以下のようにしています。

オルガンパートのイコライザー設定
オルガンパートのイコライザー設定
オルガンパートのコンプ設定
オルガンパートのコンプ設定

エフェクト使用前の音

適用した後の音

かなりすっきりして聴きやすい音になりました。

これから何回かに分けて、実際に楽曲を制作していきます。次回はベースとドラムの収録です。

UNIVERSAL AUDIO ( ユニバーサルオーディオ ) / APOLLO TWIN MKII DUO

デスクトップタイプオーディオインターフェイスに、UAD-2プラグインがリアルタイムで動作するDSPシステムが合体したAPOLLO TWINの次世代モデル。サウンドハウスについては解説記事をご覧ください。
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