TELEFUNKEN M80を3年間使ってみて分かった良い点・悪い点

TELEFUNKEN(テレフンケン) M80。値段はちょっと高いけど、出演者からの評価も良く、ネットでも好評なマイクです。

TELEFUNKEN(テレフンケン) M80

我が家でも3年ほど前から大活躍してくれていますが、長く使っていくうちに問題点も見えてきました。今回はM80とSM58の比較音源の紹介と、M80を長期間使うと起こる問題点の解決方法を記事にしました。

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Telefunken(テレフンケン) M80について

M80 Dynamic Microphone - TELEFUNKEN Elektroakustik
The M80 delivers condenser-like performance in a rugged dynamic design, making it equally suitable for both on stage and in studio use.

テレフンケンといえば真空管マイクやコンデンサマイク、真空管で有名なドイツのメーカーですが、1985年に商標だけ残して一旦消滅。その後テレフンケンの商標を使って2001年にTELEFUNKEN Elektroakustik (テレフンケン・エレクトロアコースティック)が設立され今に至ります。往年の名機の復刻を主として行っていますが、そんな中で新規設計のダイナミックマイクとして商品化されたのが、Mシリーズです。

ミッドレンジに特徴があるM80と、フラットな設計のM81、キックなどの低域ソース向けのM82があり、80、81には楽器での使用を想定したショートモデルが準備されています。

特徴

  • コンデンサ並みのパフォーマンス
  • ワイドなダイナミックレンジ及び周波数特性
  • ハンドリングノイズを抑えるボディ設計
  • 暖かみのありながらプレゼンスのある音

Miyaji Import Divisionより抜粋

ダイヤフラムの軽量化により、ダイナミックマイクの弱点であったリニアリティや高域特性の悪さを解消していることが本機の最大の特徴となっています。またM80はあえて中域にピークを持たせることで、特にボーカルに最適な設計になっています。

やたらとカラーバリエーションがあるのも特徴的で、確認したところボディとグリルの組み合わせで実に50種類以上ありました。SNS映えとか考えてるのかな?

マイクの諸元

  • タイプ:ダイナミック
  • 指向性:単一指向性
  • サイズ:184mm×48mm
  • 周波数特性:30-18kHz

サウンドハウスより

  • 重量:387g
  • 感度:1.54mV/Pa(約-56dB)
  • 出力インピーダンス:325Ω
  • 最大入力レベル:135dB

音サンプル・SM58との比較

では比較音源いってみましょう。

  • 対象:アコースティックギター
  • 使用したDAW:DigitalPerformer 7
  • オーディオインターフェイス:MOTU 896HD
  • マイクプリアンプ:オーディオインターフェース内蔵
  • マイク距離:30cm程度、オンマイクで収録

ギターが下手なのは全力でお許しください!(あとコオロギの音が入ってます。秋ですね)

SM58

M80

売り文句の通り、高域特性とリニアリティがかなり良いです。中域がブースト気味なのでカマボコ気味な音がするはずなのですが、チューニングが絶妙でかえってそれがいい感じ。

喋りに慣れていない演者さんや、声を張らないボーカルにかましてあげると、いい感じに抜けのいい音になります。

M80 加工サンプル(低域処理・コンプ・リバーブあり)

試しに軽く編集してみたら、いい感じに使えそうな音になりました。好みが別れる音ですが、私は結構ありだなと感じました。

M80の弱点

3年使ってみて感じたことを書いていきます。

重い

387gはかなりずっしりきます。日本人にとってはかなり重たい・・・。手に持たせて使う用途には向いていませんので、スタンドで使用するのが主になるでしょう。

中域がきつすぎることがある

これは演者さんから指摘されたことがありました。マイクのキャラが強い分、合わない時もあります。幸いその時はM81があったのでそちらを使って解決しました。余裕があればM81の方も持っておくと万全です。

M81

経年劣化でラバークリップがベトベトしてくる

3年使って現れた、おそらく本機最大の弱点がこれです。グリップに使われているラバーが汗や湿気で加水分解を起こしてベトベトしてきます。

で、埃がくっついて取れなくなったり

 

引っ掻いた跡みたいになったり

見た目も感触も最悪になりました。

ラバークリップの対策

加水分解してベトベトしてしまったグリップですが、遅かれ早かれラバーは劣化するので除去してしまうことにしました。

3年で捨てるだなんてもったいなさすぎるマイクなので、長く使うことを考えてこれがベストな判断だと考えました。

ラバーグリップ の除去方法

やるときは自己責任でお願いします!

用意するもの

  • 無水エタノール
  • いらないタオル

やりかた

無水エタノールを染み込ませたタオルでグリップをひたすらこする

これだけです。

除去後の画像

Before

After

ちょっとテカるようになっただけで見た目はあんまり変化なし。持った時に滑りやすくならないか心配でしたが問題なし(そもそも重いから持たせない)。手触りはさらっさらになりました。これであと30年は戦える!

ということで色付きのモデルを購入される方はちょっと考えた方がいいかもしれません。

まとめ

色々言いましたがこのマイク、めちゃくちゃお気に入りの一本です。欠点を補って余りある音の良さをもっています。SM58の次は絶対これと81がスタンダードになると勝手に信じてます。ちょっと高いけど是非考えてみてください。

TELEFUNKEN ( テレフンケン ) / M80
TELEFUNKEN ( テレフンケン ) / M80